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信貴山へ


「人間の体は庇っていると、庇う前より弱くなってくる。」野口晴哉師がそう伝えている(『月間全生』6月号)ので、大事を取って、今日の日曜も休養日にしようと思っていた心が揺らぎ、短い山歩きをしよう、信貴山の山頂を踏んでみよう、いだきしん先生のおっしゃっていた「独特の言霊思想」についても知りたいものだ、そう思って、もう昼過ぎになって、高安山から信貴山へ尾根通しの道を歩いてきた。一時間もすると、緑の森林から、自然の息吹のようなものが伝わってきて、体が心が喜んでいるのを自覚し、思わずほくそえんでしまう。ああ来てよかった、歩くことの楽しさよ、と。それにしても信貴山は信仰の山、俗っぽく感じるほど、仏閣や僧坊が乱立し、大きな地蔵や見上げるような塔もあって、あちこちから護摩の煙が上がり、読経の声が響く。現世利益を求める人の多さよ。その一隅に「断食道場」があり、事務所があった。「わたしは国語教育に携わるものですが、こちらでは独自の言霊思想で人々を救済なさっていると聞き、訪ねてきました。」と名刺を見せながら挨拶する。対応された女性によると、それは先代の吉田修のことで、もう亡くなってしまって、何も残っていない。二代目が精神を引き継ぎ断食道場を続けているとのこと。いきなり訪ねて「言霊」の奥義を知ろうなどとは思っていなかったので、すぐに引き返したが、門前に「宇宙交信教」という看板がかかっていたのが気になった。高安山のところにも、そういう祈禱する場所があったので。やはり信貴山は神秘的な場所なのだ。神秘に触れるのも体にいことだと実感した。

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府中の森芸術劇場ウィーンホールにて
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いだき京都事務所にて