言葉の威力
奈良高句麗伝説コンサートに参加させて頂きありがとうございました。昨年お正月に御見立て頂いた高麗人マーブリングコートを着て浮き立つ気持ちで席に着きました。はじまるといつもと違う感覚で、どんどん内が解れてゆくようで、それでいて耳で聴くというより胸に感じ響くのでした。太鼓の演奏が終わってからはそれが一層はっきりし、高麗さんの言葉が左胸の中心にまるで突き刺さるようでした。ど真ん中を貫通し続ける言葉の数々に胸が痛み苦しいくらいでした。高句麗という国の聖なる矢と感じ、真実をただ受けとめる時間は続きました。聖徳太子と共におられた高句麗の僧の表現の詩では涙と共に空間に開放される体感があって、少し胸が楽になりましたがそれからも衝撃は続きました。正に有無を言わさぬ愛のエネルギーに打たれ続け、自分の中の俗もあらわれては祓われました。
その場で起きていることの本質的な真髄、最も大切な核が的確なタイミングで言葉であらわされる瞬間、心が射抜かれるように疼き、動くことを経験しました。
詩という、優しく、美しい言葉の旋律にも心揺さぶられます。
魂があるから、心があるから、人間だから響く。頭の中で何もかも忘れていても、内側の奥では愛を求める心があることに気付かされます。
ぬくもりある空間の中で仲良く生きていきたいことが人類共通の願い。
高麗恵子さんの言葉の威力に畏れ入ります。
いだきしん先生の演奏は、言葉と一体となりながらどんどん創造を繰り返しているような空間が開かれました。
奈良高句麗伝説コンサート開催、心よりありがとうございました。
