詩:小池山
端山歩き2(小池山)
大阪府と奈良県の県境ラインを“ダイアモンドトレール”と呼びハイカーたちの人気が高いコースである。その一角に「小池山」というほとんど知られていないピーク(450m)があり、前から気になっていた。昨日、香芝在住の知人を誘って出かけてきた。
竹ノ内街道に入った途端、古代の息吹を感じ、陽光と微風に心が膨らむ
大王の谷を歩けば、そう「生きてりゃ最高」――知人の詩が心になじむ
科長神社から、三つの池を経て、荒れた谷筋を詰めていく、尾上の桜が満開だ
ダイトレからの入り口が分かりにくく難儀するも、名もなき山上に至り満足だ
平石峠からの下りは、府道だそうだ 高貴寺に至り、石上露子の歌碑を見つける
人の世の旅路の果て――ではないが、胸にしみこむ境内の風情、わが心ぞ安らぐ
岩船社から平石城址、府道「グリーンロード」へ、推古天皇陵を望みつつ陽春の里を行く
路傍のタンポポ、丘の桜、紫木蓮、公園のレンギョウ――この道を歩く幸せを満喫する
飛鳥という地名、聖徳太子の系譜、高句麗人の渡来というロマンが滲み、
大昔からの人々の思いが今に残っているような感覚が自然に湧き上がる
結局7時間も歩いたのだけれど、何か故郷の地に帰ってきたようにも思え
疲労感よりも再生感が先に立ち、何か生きなおす気力と体力を得たようだ