死ぬまでに
「ホモ・サピエンスは滅びない!」――まるで初めて地動説を聞いたような思いだった。「死にたい」を連発する人に、どう言ってやればいいのか、をお尋ねしようかと思っていたことも、吹っ飛んでしまった。そして、なぜか、いったい自分は、死ぬまでに何をしようと思っているのか、書き留めることにした。
- 屋久杉と利尻富士を見たい。
- 8000m級の山に登山する。
- プルーストも『失われた時を求めて』を通読する。
- 民謡論考、国語教育論、詩集、随筆集などを刊行する。
- 高級四駆で各地を旅する。
- 国語専門校を創立する。
- (ここには書けない秘事)
「人は死なない。」のではなく、必ず「死ぬ」わけだが、どうしても「死」を限界にして、予定したり、思ったりする習性が身についている。もっと「生」の方にピントを合わせるべきだった。しかし、あれほど「食」が大切、「栄養」を考えねば、と聞いたのに、わたしは、あまりそれを思わない。上等な「天ぷら」を食したい、サーロインステーキを高級店で食したい、くらいか。衣食住に関心が低いのだ。ここがわたしの問題点かも。