12月2日
先生の言葉と高麗さんがメッセージを読まれる音が紡ぎ出すもの。壊してはならない繊細な空気が演奏前から漂いました。呼吸すらそっとそっと静かに、ひたすら先生のピアノの音に全集中した昨夜です。ゆらぎ、やさしい、ある何かが鎮静していく世界の中で、私の中にある「倒れる意識」が揺らいでいきます。全体とひとつになり溶けていく時、やさしい揺り籠の中で安堵に包まれました。ささくれだった意識が遠のき、無用のものになるのです。満たされたぬくもりに包まれた第一部です。
第二部、突然コンサート前のMRI検査の激しい音の中で、頭の中に浮かんで見えたものが蘇りました。横たわった白骨となった屍です。激しい音は耐え難く、思わず目をギュッと強く閉じた時、検査が終わりました。コンサートで蘇った屍は、傷んだ神経が癒されると同時に消えていきました。形にならないある何かが、どんどん何かに向かって形成されていくプロセスを経験しました。「間(あわい)に触れ」「玄牝の開花」メッセージを、高麗さんの書込みにて改めて読ませていただき、これ以上繊細なる空間はない世界で経験したことに心が震えます。ありがとうございます。
