KEIKO KOMA Webサロン

風を受けて


三鷹のコンサートで経験させて頂いたことは、とても大きいです。「私の時間」と高麗さんの声がイヤホンから聴こえた時、「私の」とついた時間とは何だろうと考えました。「時間に捨てられる」との言葉が、いつも時間に追い立てられるようにあたふたして一日を終えてしまう自分の姿そのままであること、「生涯が終る」と続く言葉に恐ろしさを感じました。先生の音が、歪に歪んだ音の狭間に自分がいるようで、何とも気持ちが悪くて堪りませんでした。テレビの画面が映らない時のように、波打つ電波が頭の中いっぱいに広がります。これが私の時間なのかと自覚しながらも、しばらく気持ち悪さに耐えるしかありませんでした。コンサート会場まで三鷹の道を、強い風に吹かれながら歩いていると緑の木々に守られているようでした。風を受けながら向かって歩くスピードと、先生の音のリズムが一つとなります。気づけば、頭の中の波打つ電波は消えていました。前に向かっていく気持ちよさのまま、会場に到着です。第二部は「風光る」メッセージのままの世界にいました。時間も何もなく、ただただ心地よく幸せで、生きていける世界です。あまりの素晴らしさに、包帯をしていた右手の傷の痛みも忘れて夢中で拍手をしていました。もちろん、手拍子も夢中でした。変に庇う意識すら消え失せていました。帰宅後は疲労困憊していたのか、横になった途端そのまま朝まで眠っていました。あまりにも眠りに落ちるまでの時間が瞬時で、朝目覚めた時には帰宅してからどうしたのか、直ぐには分からない程でした。先生のコンサートや講座で過ごす時間と、気づけばこんな時間だと慌てふためく日常の時間の差が、あまりにも大きいです。この時間の差をなくしたいです。三鷹で経験した、風を受けながら歩くあの感覚を手掛かりにします。コンサート、ありがとうございます。

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