KEIKO KOMA Webサロン

静なる時


昨夜の「死について」の講座で先生が話される内容が、あたかも今、目の前で繰り広げられているかのようで、全身で聞き入るあの時間は何と表現したらいいのでしょうか。私も自分の事が思い出される瞬間がありました。術後のICUで意識が戻った時、「何かあったら言って下さい」と上から声が聞こえます。私は身体を動かす事も、麻酔の器具の炎症で声を出す事すらできないのです。すべての手段を奪われた暗闇の中で、ただひたすら苦しさと痛みに耐え地獄のような恐怖を感じていました。あの時、先生がいらっしゃらなかったらと、考える事すら恐ろしい事です。医療事故など日常茶飯事だと分かる入院生活でした。静寂なる空間の中で先生が仰る一言一言が、私の生命に沁み渡る不思議な時間を経験しました。
死ぬとは、どういうことか。まだ人間は死んでいないとの言葉に、驚きました。ですが、先生の続く言葉をお聞きしながら、今この時に震えるのです。長い間、様々な機会で先生の話を伺いながら、今やっと少し分かりかける兆しを感じたからです。生き切るとは何か。一つ一つやっていくということが、よく分かる講座に参加させて頂き、ありがとうございます。今までのことは化け物の世界であるからこそ新しくつくると、はっきりと分かりました。心して明日、京都に向かわせて頂きます。よろしくお願いします。

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高麗恵子スカイロケットセンターにて-2
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