静
いつも先生のお着物姿は楽しみですが、昨日現われた先生のお召し物のお姿にどきっとし、メッセージをお聞きし、待ち望んでいた出会いのように、嬉しくて心の中で拍手喝采でした。前に先生の書の桐箱「静」を頂き、気持ち荒立つと見ているだけで心静かになります。文字が、音で体感している感じでした。一音、一音から静寂で美しく豊かな空間が大宇宙へと広がり続け、つくばいから一滴、一滴と落ちる音、水琴窟の音と重なり、いつまでもこの世界で遊んでいたくなりました。
音の中で、科目で不熱心だった書道、茶道、華道、武道と作法、形はもちろん、その奥を極めていく「道」がつく日本文化の美が、いのちの記憶のように、蘇って愛しくなりました。集中し、精神の鍛錬、修養となる道を生きることとして受け継いでくれた先祖に、そしてその礎を高句麗から学び取り入れてきた日本人の見識の広さ高さに、日本人として誇りを感じずにはおれません。二部は、静のダイナミックなエネルギーから甘美なまでの、こよなく豊かな愛を感じ、歓声あげたくなりました。いつも最高に幸せと生き続けるコンサート、心よりありがとうございます。
本日、三鷹コンサート宜しくお願い致します。
岡 博子