雨の中
昨日、荒井駅の交流センターでお話しを伺いました。荒浜は元々4人の落ち武者が開拓した所で、海岸線の各地域は、それぞれに始まりも歴史も違い、それぞれに独自の文化を育んできたことを知りました。そして被災のことも、個々人でそれぞれに違うことも当たり前てすが、改めて理解しました。当事者の方々は勿論、携わった方々、映像などで目の当たりにした方々までも被災していると言われ、人の心の柔らかさ、またそれ故に何とかしてあげたいと言う気持ちのジレンマなどを語って下さいました。また「心のケア」も様々で、人によっては押し付け、更に傷に塩を塗るようなこともあったそうです。ただ聴いてくれるだけでいいとのことが深く心に染みました。駅からはバスで荒浜小学校へ向かいました。瓦礫はキレイに撤去されてますが、中は当時の経験をカギカッコの言葉で残し、当時の話を映像で聴くことが出来ます。たった一日の、たった数十分の出来事で、暮らしと命が亡くなってしまった衝撃と恐怖と悲しみとが、渦となって飲み込まれ、そのまま小学校が残っているように感じられます。ただ、阪神淡路大震災やその他の災害からの教訓から得たことを生かして下さったこともあるとのことが、嬉しいことでありました。また、ボランティアでお掃除をされているご年配の方と長く話しました。災害当時のことや波乱万丈な人生を語って下さりましたが、特にその方の子供の頃からのご苦労を伺うと、自分が恥ずかしくなる程でした。この大量生産に囲まれた環境の中、「人」と人くくりにしてしまいがちですが、それぞれに同じ人もなく、同じ人生もないことが実感されます。
ありがとうございます。
田嶋利江子