部分は全体の中にあり、全体は部分の中にある存在
いだきしん先生のコンサート、講座に世阿弥が登場して以来、花、幽玄、エロス、アガペー、歪み、相対性原理、玄牝、無為自然、鼓動、天空・・、と一つ一つのことを理解するだけでも大変なことがコンサートと言葉を通してグングン身の内に迫ってくる経験を重ね、「人間とは」の問いと答えを自らのいのちで紐解いていくヒントに満ち溢れています。その中で自分のいのちの状態は「部分は全体の中にあり、全体は部分の中にある」ことを強く感じていますが、頭がどうしても追いつきません。この頭の時間差の状態が対象化という意識を生むこともわかってきました。身体全体が一つでわかるというわかり方を徹底してピアノと言葉、根源的には先生の存在で伝えていただいてきた今、漸く頭までも心臓の拍動から伝わる何かに溶けていくように感じています。
そして京都事務所でのピアノ演奏がはじまりました。最初の一音でいきなり心臓から愛が伝わります。質問し、対話がはじまると結局、先生がどう生きられているかを身体全体で知ることに繋がり、いのち一つになりながら頭だけの疑問はどうでも良くなり、自然と安らかな自己を取り戻します。「部分は全体の中にあり、全体は部分の中にある」状態、デビッド・ボームというアインシュタインの友人が提唱したホロニック宇宙という捉え方と教えていただきましたが、先生の表現では「愛の構造そのもの」です。しかも現実は京都事務所の場で起こっていることです。
学者や研究者、知的エリートという人達が作り出した知識偏重と科学的分析ということが根本的に間違っていることは直観的には随分前からわかっているのですが、先生の愛の生き方を身につけるプロセスでより鮮明になってきた今、熊の駆除や災害が日常化する暮らしの問題の一つ一つを詰めていくと戦争という最悪の方法に行き着くしかなく、人類は滅びいくよりないことをあらためて学びます。一回一回がとても大変な世界の状況変化の連続である講座とコンサートの実践を身に通ふ宇宙で正確に受け止められるかどうか?先生の講座、コンサートはどんどんスピードアップされていくのを感じますが、かつての高麗さんの営業で先生がスピードを10分の1にしていくことを提案されたお話と同じく、同じことを続けることで停滞する限界を突破する道標を常に示していただいています。現実の世界で自らのいのちを活発に成長させながら他者のいのちを助けていく真の起業、経営が問われます。いだきアントレプレナーとして道を創るより生きる道無しとあらためて自覚する尊い経験になりました。いつもフル回転の講座をありがとうございます。
