道標
「道標」コンサートを、ありがとうございます。三鷹に向かいながらタイトルをお聞きした時、「やった」と思わず叫んでいました。会場に到着し、いつものように休憩時間まで待機かと思いきや、二階席で参加できるとお聞きし更に「やった」の連続でした。会場に入り席に座った瞬間、驚きました。椅子に座っているのに、下から風が吹き上げるかのように体が宙に浮きあがるのです。錯覚か眩暈なのかと思いましたが、しっかりと両足を地につけていないと、そのまま上昇するものすごい勢いは現実でした。先生の発する、すべてのエネルギーが一体となった大きな風でした。その風の中で、私の命の風が吹いていました。私はこの風と共に動く、と大きく心の中で叫んでいました。どこまでも無限に広がる世界は、何もかもが可能性に満ちる世界です。先生と共に、この空間にいることは途轍もない経験です。「誰と会っているのか」先生の言葉が蘇ります。わずかな時間の経験とは思えない大きな世界を、一部で経験しました。
第二部「愛が道標」自分で自分に覆い被さるのはやめよう。先生の音を聞きながら、前に被さるようにして聞いている自分の姿で気づきました。自分を閉じ込めるように、押し込めるようにして被せていたのは、私だったのです。先生のピアノが、更なる多重層の重厚なる響きとなり、世界を包み込み広がっています。その瞬間、真逆と言葉が出ました。言葉が出ると同時に分かったのです。すごいです。
翌日、いつものように会社で仕事をしていました。思わぬことが発覚した時、瞬時にテキパキと指示を出している自分がいました。しかも、その方は私より年上で経験豊富な方です。自分の立場は別にして、私はいつも遠慮をして抑え込んできました。ですが、余計なものがなくなっていました。自分で自分に驚くと同時に、そうなんだと分かる経験です。コンサートで経験し、分かったことが現実に現れると考えるだけで、嬉しくなります。ありがとうございます。