迎賓館コンサートにて

迎賓館コンサートに参加させていただきまして、ありがとうございます。二日間の高句麗伝説に続いての迎賓館コンサートであることに緊張しましたが、いつものように笑顔で迎えてくださる高麗さんの姿にホッとしました。ピアノの前半は水が流れていました。最初は小さな水の流れでしたが、流れと共にどんどん大きく速度を増し大河につながっていきます。これはどこに向かっていくのかと辿っていましたが、今まである中で答えを求めるように辿っている自分にハッとし、思わず苦笑しました。過去には答えはないのです。先生からのメッセージである、はじまりの世界であります。未知なのだと分かった瞬間、勢いよく流れる水と共に在りました。どこに向かうのかは、自分の中にあるのだと分かります。先生が話して下さった遺伝のことに驚き、後半を聞かせていただきました。突然顔が動き始め、どんどん激しくなっていき驚きました。愛犬が本気で威嚇する時に鼻に皺を寄せ、歯を剥き出すあの顔です。最初は引きつる程度でしたが、ピアノの音が激しくなるにつれて次第に歯を剥き出し始めたのです。マスクをしていなかったので、誰かに見られたらどうしようと焦りましたが、止めようにも止められません。何が起こっているのか分かりませんが、これ以上歯が剝き出しにならないくらい動きは激しく、ピアノの音に感応します。化け猫のようだと、自分で恐ろしくなります。どれくらい続いたのか分かりませんが、気づけば何事もなかったかのように静まり返っていました。化け猫は先生の元に行き、溶け込んだのでしょうか。鼻から口、首から背中のこわばりがなくなり、楽に息をしていることに驚きます。一体何が起こったのでしょうか。意識的にやろうとしても、あの動きはできませんでした。先生が仰ったように自分の顔になるのだろうかと、今朝鏡を見つめました。更に途轍もない経験をさせていただきました。ありがとうございます。