身体の裡に
日本列島を狙ってくるかのような台風の動きに、どうぞ皆様が無事でありますように、大切に育てた農作物や日々の営みがどうか壊されませんようにと祈るようなここ数日です。
このような中、迎賓館、特別な日の京都ロームシアターでのコンサートに参加させていただき、まことにありがとうございました。
迎賓館コンサートでは微妙がわからないガサツな自分をまざまざと思いしりました。また一番苦手な継続も先生がおっしゃるとおりです。そのような状態をすべて受け容れさらにデトックスしていただきありがとうございました。
繰り出される音に、うすうすわかっていながら見ないふりをしていた自分の中の悪のようなものが湧き出てきました。夜にはその悪が形となったような悪夢を見ました。恐ろしい夢でした。でも自分でした。うわーっと恐怖で目が覚めました。そして特別な日のコンサートに救われました。
コンサートの前にふと目にとまった小さな神社にご挨拶にうかがうと、本殿の奥の鏡に真正面に自分の姿が映りました。まことの自分を見よと神様に教えて頂いたようで、ありがくお参りし会場に向かいました。
ざざーっと振る雨と切れ間に見える青空と日の光。なんとも幻想的な情景にしばし見とれました。そしてコンサート。なんと素晴らしいメッセージでしょうか。
二部では、この身体が神宿る宮と感じました。子の宮から参道をくぐりこの世に生れ出た一人一人。身体の裡に全ての答えはある。身体があるという幸せを無駄に過ごしていてはもったいない。身体があるからこそできることがたくさんある。そこを覚悟し何をしていくのかも、全て答えは身体の裡にあると繰り返し繰り返し聞こえるようでした。舞台の前に大きな鳥居があり、皆が頭を垂れ、そして鳥居をくぐっていく。本殿から聞こえる先生のピアノの音がコンサート会場という森の中、日本、そして地球に広がっていく。
帰宅時はそれほど遅れていなかった新幹線が途中停車を繰り返し、かなりの遅れとなりました。瞬時にこのまま東京まで向かえば自宅に到着できないと、途中急遽品川で降り、最終の山手線に飛び乗れました。最寄りの山手線の駅からは歩いてもいい、とにかく前に進もうと。何があってもその時その時、自分で決め動いていくこと。結果自宅には夜遅くになりましたが無事到着できました。なんという日々だったのかとたった二日間なのにしばらく帰っていなかったような我が家でした。皆様もそれぞれご無事に帰られたようで本当に良かったです。
尊い日々をまことにありがとうございました。後藤美香