詩:10月上旬
曇った朝、路地を曲がると、金木犀の薫りがした
ああ、秋が来たのだ、というよりも命を養うものを感知しえたよろこび!
情動と情愛が大事なんだと思う。知性よりも言葉よりも!
それから自分の声で、自分の唄を歌うことも!
大学進学に関して志望理由書が書けない高校生がいる
K大学の医学部に行きたいのに、「家から近いから」とか、「有名だから」とか。
よく聴いてみれば、周囲の人から医者になるのは無理な望みと言われ続けているらしい
成績や偏差値からすれば諦めさせるべきかも。しかし、夢を語るくらいいいじゃないか
ときどき支援学級に行かされたりする小学3年生がいる
授業してみたら、ふつうの子どもで、頭が悪いという訳でもなさそうだ
ただ、下に弟ができて、母親が以前ほどには構わなくなったらしい。
大きな声で本を読ませていたら、急に節をつけだし、うれしそうに私の顔を見る
体調もすぐれず、仕事にも出ず、家に引きこもっている男がいる
かつては「もう一つの道」を見つけようと、瞑想とか自己啓発に凝っていたのだが
そして、一度誘ったコンサートでは、腰が抜けるほどの衝撃を受けたとかいうのだが
金も力もなくて困惑ばかりの毎日、相当な決意と乱暴な行動しかないのかもしれない
知人から電話があり、「金を貯めてから動くのでは遅い!」と断言された
無茶を言うなよ、しかし、きわいどいところで、それもそうかと思い直す