詩:白いコーヒー
“白いコーヒー”
遠い地の戦争で頭を固くし、双方の指導者の発言を憎み
近い地の地震に体を強張らせ、事故や事件に心を痛める
そして、自分まで生きていくのが嫌になり、日々がつまらなくなる
なぜか、これからがちっとも期待できず、不安と焦りが立ち上がる
いくらこれまでの教養と行動と実績を、誇らしく思ってみても
いくら孤独と自立と自由の生き方を、肯定し良しとは思っても
朝日の中で、“白いコーヒー”を飲みながら、キーボードに向かっていると
登山もピークを踏んで終わりではなく,これで完璧なんてないのだと気づく
そして、風変わりなコーヒーが体に染みわたり、自滅志向が解消される
なぜか、この先何が起きるかわからぬが、何が起きても大丈夫と思える
いくら厳しく悲惨な状況でも、そこで雄々しく生き続ける人々がいるのだし
いくら自信喪失と無力を嘆いても、立ち上がり今日を生き抜かねばならない