詩:梅雨の晴れ間
世界各地で酷暑と大雨が襲うし、日本の梅雨もすっかり様変わりして
降ればすぐに洪水、浸水やがけ崩れ、家屋は水浸しに、橋は崩壊する
熱中症で倒れる人のニューズが続き、備えようのない不安が増幅する
前から思っていた世界的異常気象、環境破壊の深刻さを思いはするが
終末思想に傾いても、個人では手の打ちようもないし、放っておけず
どうしても読みたい本を買いに街まで行くと、もう傘はいらないくらい止んでくる
車窓に、まだ白い雲のモクモク残っている青い山々が、濡れながら近づいて美しい
海の方から明るい光が射してきて、街も家並も、新生児のような表情を見せている
そのとき、なぜか生きていて良かった! という思いと明日への期待が湧いてきた
世界はどんどん変わっていくのだから、こちらも変わっていけばいいのだと思った
月末は不注意によるミスを重ね、おまけに財布まで車中に落としてしまったのだ
働けど働けどわが暮らし楽にならずと、啄木を口ずさんで、わが身の不運を嘆く
それでも下町の駅の一角の遺失物センターで財布と再会、ミスの送金は返金に!
複雑な思いでわが身の運の強さを感じ、なにまだ嘆くに及ばず、やるべしと思う
部屋も掃除し、風呂場も洗い、雑務もこなし、世界の変化に備える気持ちを持つ
あまり疲れたので博物館にあるM珈琲で、まだ時間もあるし、一服していくことに
ケーキとホットコーヒーで、読みさしの『本居宣長』を読む。そして元気になった
今朝も、読みさしの『スピノザ』に難渋していたが、次第に面白くなってきたのだ
いわば神の視点でとらえた無限とか、結果によってその力を表現するとか言うこと
これまでの学びや事実から離れ、新しい視点、柔らかい感性が生きる力だと分った