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詩:「金剛山山頂」スポット


「金剛山山頂」スポット

 

「金剛山頂ライブカメラ」スポットというのがあって

そこへ是非行ってみたい、と高二のFくんが言うので

午後の自由時間に、もう一人Iくんも誘って案内する

キャンプ場からまた山頂広場まで25分登り返すのだ

7年ほど前の「記念写真」と照合して、Fくんが喜ぶ

曇天の、ブナの大木の道、往復一時間の急ぎ足だった

急なオプショナルツアーだったが、今回のハイライト!

 

4年ぶりの野営訓練、しかし、山岳部は今年で最後になるとか

顧問の教員が定年を迎え、伝統の山岳部も、いよいよ終焉に向う

非常勤講師のわたしにはどうしようもないことだが残念で仕方ない

山歩きこそ人間育成の基本、自然と共に生きる人間の魂の原点ではないか

少年たちの、ふだん見せない輝きに出会うし、年齢を越えての共感もある

急坂を登り、ブナ林の中でのキャンプ場のバンガローでの炊事と一泊だけ

食事の用意をしていると、クマ蜂に襲われ、寄ってくるキジバトに微笑む

夜中に地震があったり、雨が強くなったり、あまり寝られぬ一夜を体験する

 

長引く風邪と人間不信に悩むわたしも、今回の山行で、「復調」を確認できた

確かなステップと呼吸を合わせながら、一歩ずつ急坂を行けば、体が高揚する

千早本道の5合目、もう濡れているような緑の木々の塊の輝きがすべてを洗う

いくら控えようとしても力が溢れ、鼻唄まで飛び出して、みなをあきれさせる

樹齢500年以上のブナの大木は、わたしの心の支えのようにも思え頼もしい

少年たちは未熟、でもその5倍の年齢を重ねたわたしも、まだまだ青臭いのだ

状況がどうであれ、苦悩がいかほどであれ、「いま、ここ」からやり直せそう!

 

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