結工房から人間復興の風が吹く
濃い一日が毎日続く中で自分の動き方を考える日々です。これが求める生き方へ向かう真の道と感じます。昨日は久しぶりに結工房を訪れました。山下駅から町全体を俯瞰し、14年を迎える東日本大震災の被災地をゆっくりと歩きましたが、14年経った山元町は空虚という表現になるのでした。
結工房に入ると3人のお客さんがおられて、中高年の女性はマーブリングの作品を見られていたので高麗さんのお話をするとさらに興味深くご覧になっていました。席で話されていたご高齢の男性二人はスタッフに聞いたら常連さんということだったので「すんません、九州から来たんですが撮って良いですよね?」と厚かましく撮影協力をお願いしたら一瞬驚かれましたが、髪をなおす仕草をされていたので満更でもないのが伝わって来ました。そのまま隣で先生コーヒーをいただきながらお話を伺いたかったのですが、ちょうど二人の話が終わったみたいで帰られました。
ちょっとしたことでしたが、こうして三人の地元の方とお会いし気軽にお声がけができる場として結工房があることがとてもうれしく感じました。ついさっき駅で感じた空虚感が少し払拭されました。
ランチ時間を控え、定期購買の準備に追われる日のようだったのでスタッフに近況をお聞きしてから、駅の反対側にある防災と交流拠点つばめの杜ひだまりホールに向かいました。14年前の被災を伝えるパネル展示を見て、通りかかった職員さんにいくつか質問しましたが、先ほどのホッとする感じはなくやはり空洞を感じます。展示を見ている中で探していた方を見つけました。元放送局員で山元町に住んでおられた方が被災直後に国の支援で運営する災害FMをはじめられた話を聞いていたのですがその方の記事がありました。お会いするための情報をキャッチしました。
再び結工房に戻ると高齢の男性が一人おられたので先生コーヒー2杯目をその方の席に座らせてもらいいただきました。ご本人曰く変人で移住して7年目、人とはほとんど話さないので町のことは知らないということでしたが、話を伺っていたら話さないどころか次々と不満をこぼされました。結工房のスタッフが一生懸命やっていて滅多に来ないけど自分のことを覚えてくれているのでたまに寄るとのことでした。変人さんに写真を撮らせて欲しいと伝えたらとても可愛い笑顔が返って来ました。私の山元町活動は結工房でお会いした四人の方からはじまりそうです。
予定の時間に近づいたのでそろそろ編集のために仙台市に戻ろうとしていたところに克哲さんが来られ、役場や社会福祉協議会に行かれるとのことで同行しました。宅食、配食をはじめるお話は伺っていたのでどのようなことをされるのかついていくのか楽しみでした。窓口は最終的に社協になり、その職員とその前の案内いただいた役場福祉課の方もですが、結工房は当然ご存知のようで、アポなし訪問にも関わらず対応は良く好感度が増しました。克哲さんは自分たちがやりたいという前に地元の皆さんの現状を知るための協力依頼であることを直球で話されるので、職員さんたちには疑念を挟む余地はなく?! 「結工房でそういうことができるのなら・・(有難い)」と関心を持たれているのを私は強く感じました。
東日本の人間の中心拠点「結工房」の風が爽やかに吹いていました。KEIKO KOMA NEWSの中から新たなKATUASKI NEWS が生まれるのを感じます。ありがとうございます。