稼げばいい
先生の器を決めさせていただくために、高麗屋さんに向かいました。先月のプレオープンの時に、心惹かれながら愚図愚図していた二の舞だけはしたくないと、あの日からずっと考えていました。高麗さんから先生の器が八個あると教えていただいていたので、体が真っ直ぐ向かっていました。駅で偶然友人と出会い一緒にお伺いしたら、ちょうど他の方が器をお決めになるところでした。「色気がある」と表現された高麗さんの言葉に思わずその器を眺めると、確かに何とも言えないやさしく美しい色合いと曲線が女性の存在を表していました。お決めになられた方の今まで見たことがない表情が、とても柔らかで美しく私も嬉しくなりました。その方に出会うべく器があるのだと、行って直ぐに気づかせていただきました。そして私も先生の器と出会いました。琵琶湖で見た美しい空と水の色と流れを見たのです。先月は手に取りませんでしたが、今回はしっかりと手に取らせていただきました。肌感が吸い付き、決まりと確信しました。愚図愚図して決められなかったと悔やんでいましたが、今が出会いの時だったとわかり嬉しくて堪りません。大きな金額のものを決めさせていただく時の自分の体感があるのです。この決める体感を忘れるなと今日は示されました。一緒に行った友人がその器を持った時の私の後ろ姿を見て、動いたと感じたそうです。いだきの受講生はすごいなと思いました。帰り道に、高麗屋さんはお金の使い方と決断力を養う場だと話しました。普段はどこか頭の中で小賢しくお金の計算をしているからです。「稼げばいい」別れ際に一言、シンプルに言葉が出ました。思わず電車の中で二人で手を取り合っていました。無性に元気になり力が湧いてきます。偶然駅で一緒になった友人から、たくさんのことを気づかせていただき学びました。そして高麗さんの淹れてくださるコーヒーから先生が仰った香りの嗅覚が研ぎ澄まされ、それを表す表現力の鍛錬の場となりました。狛江の高句麗伝説から始まり今日の高麗屋さんに至るまで、私の連続休暇が終り明日から会社の仕事に戻ります。今までにない深い経験と気づきの連続を活かします。働く意欲が満ち溢れる今、明日の出社が楽しみでなりません。ありがとうございます。