礼を尽くす
静かな雨に濡れ、水の香り漂う比叡山のお茶室にお招きをいただき、まことにありがとうございます。全く至らない身ながら特別な経験をさせていただき、たくさんの力添えがあり戴いたこのときに、感謝の気持ちあふれます。
ほんとうに特別な空間、先生と高麗さんとともにすごす美しい場にて、大事なことを学びます。お茶室は先生のお考えが細部にも行き届いていることを伺い、日本によりない、そして先生、高麗さんよりあらわすことのできない、壺やお茶碗、掛け軸、語り掛けてくださる生け花、、、そして先生、高麗さんの一言一言、すべてに心震え、静かに豊かに、そして芯が強くなっていきます。高麗さんが前夜書かれたとおききする、詩書がずらりと並ぶ場はすごい迫力で、そのままに去れないと心にせまる詩書をふたつ拝受しました。
さいごの組でお茶室に入らせて頂き、高麗さんが笑顔で迎えて下さり、真のおもてなし、美しい所作、礼儀作法を、身をもって経験させて頂きました。「高麗流」とおっしゃりたてて下さる先生の特別なコーヒー、コーヒーと呼んでいいのか、次元を超えた特別なお味と香りはいのちにしみてなりませんでした。このたびは、深く心に決めて参りましたが、一人一人に特別の詩書を戴いたとき、拝見したとたん涙あふれ、号泣しそうになるのを抑えました。自分ひとりの涙ではないとわかります。コーヒーとお菓子の溶け合う味もひとつになり、喜びと感謝と、、、今も書きながら涙となります。
皆で御膳をいただき、お食事するひとときも楽しく、かけがえのないことと感じます。食後の先生のコーヒー、お菓子も素晴らしく、時間はあっという間でした。何によって元気になるのか、活力が生まれてくるのか、、、問いかけて下さり、他にはどこにもない抜け出し口、かけがえのない経験を重ねている生命、出会った人生を、あらためてここからすすみます。
いまからはただひたすら実現に向かう人生と受けとめ、礼を尽くし、真を尽くし、生きてはたらく人間になっていきます。待ち望むたくさんの生命、魂、、、先生、高麗さんにつながる出会いをつくっていきたい気持ちで一杯です。
あまりに尊く貴重な機会に、心より深く御礼申し上げます。
真に、ありがとうございます。天田敬子