生命の喜び、躍動
体中の細胞が光を放ち、弾け、躍動し、喜んでいました。先生のピアノの音は、身体の裡から鳴っている、自らの生命の喜びの音なのでした。生命の中に音があり、生命が喜び、輝き、歌っている、それが先生のピアノの音・・なのでした。何ということでしょう・・・!驚き、感動し、喜び、夢中でいました。
本日の先生の演奏されるピアノの音は、今までお聴きしたことのない音であり響きでした。まるでパイプオルガンのように、温かさに満ち、深い安心感の中に包みながら、強い明確な意志に溢れ、どんな光よりも速く、ど真ん中を射抜いていくような音の連続に圧倒されました。
どこを取ってもど真ん中である音をお聴きしていると、とても自由で爽快感に溢れ、この上ない幸せを感じ、とても自分らしく居られました。そしてアンコールでは、生命まるごと拍手喝采で喜び、子供に還ったようで、とにかく嬉しくてどうしようもありませんでした。こんなに弾けるように喜んだ経験は初めてのことです。
そして亡くなった妹も一緒に喜んでいることを不意に感じたのです。亡くなってちょうど今年で20年になります。毎日冥福を祈っても、どこか遠くに居るように感じてしまう妹でしたが、命日の1日前の今日、アンコールの最中にとても近くに妹を感じたのです。妹の魂も私達と共に生きて行ける時を迎えたのだと感じ、そのことも嬉しくてなりませんでした。
喜び、感動、ということを、こんなに素直になって経験したことはありません。
固い殻を一枚、また一枚脱いで人間に成っていく喜びを実感します。
真の春に、美しい花を咲かせるのです。
本日も尊い経験を頂きましたことを、心よりありがとうございます。