KEIKO KOMA Webサロン

母の言葉


「後回し」そんなつもりはないけれど、結果的にそうなっていると感じる母との時間です。面会制限がなくなっても月一度しか行けず、しかも二時間ある内あたふたと駆け込み、あっという間に時間切れで出なくてはなりません。さらさらと砂時計が落ちていく帰り道は、それでいいのかといつも胸が重いです。何かを犠牲にして無理したって辛いだけとはわかっています。自分を責めて相手を恨み、ろくなことがない負の連鎖。自ら湧き起こる気持ちのままに会いに行くと決めました。ところが「家に帰りたい。そう伝えて」と母が云うのはいつものことですが、先日は少し様子が違いました。既に亡くなった弁の立つ伯父に頼んでくれと云うのです。亡くなって既にいないことを伝えても、しばらくすると繰り返しその内に「イライラする」と珍しく感情を露わにしました。一つ一つ母に話すと黙って私の顔を見つめ、「情けないね。一生ここで、このまま死ぬのか」母の言葉に打ちのめされました。「面会時間が過ぎています」との言葉に、追い出されるようにして母と別れた先日の面会は、どっと疲労感に襲われ胸のつかえが取れませんでした。同じユニットのメンバーの方たちを拝見すれば、母の云うことも気持ちもわかります。だからといって何ができるのだろうか。仕方ないとあきらめるのでなく、自分で気持ちを変えてそこから始めるんだよ。母に伝えたい言葉は、同時に自分への言葉でした。いつから私は母との面会が重く感じるようになったのでしょうか。笑い声をあげて話していた日が遠い昔のようです。特別養護老人ホームに入所することをずっとためらっていたのは、このことだったのでしょうか。割り切って決断したことが、今になって重くのしかかっています。既に今日となりましたが、府中での先生のコンサートがあることが救いです。言葉の威力はすごいです。

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清き雨深まり
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比叡山より
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可愛い子?❤️から頂きました誕生日祝いです。ありがとうございます。