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死者に鞭打つな!?


朝学校で、コンビニで買ってきた毎日新聞の「稲森和夫氏死去」の記事を切り取っていたら、隣りの国語の先生が、「先生は何紙講読されているんですか」と声を掛けてくる。「いや、引っ越し以前は、朝日と毎日とを購読していましたが、高いのでいまは朝日だけです。」と言って、思わず新聞談議になりかけた。彼女は、「わたしは産経ですが、泣き疲れて、ひと月だけ朝日も講読しました。でも、朝日は嫌いです。」と言う。そこでやめておくべきだったかも。つい、「それはまたなぜです。」と言ってしまう。すると、彼女がつぎのように言ったのだ。

「朝日は、国葬を止めさせようとしている。なぜ、死者を鞭打つようなことをするのか!」と憤慨をあらわに言い、わたしが当然共感するだろうといった風情なのである。

あきれて、わたしは返す言葉を失う。「国葬問題」と「死者を悼むこと」とは、全く別の次元のことではないか。「思想」と「感情」とが一緒になってしまって、根拠も論点もないことだ。わたしも、朝日がいつも正しい報道をしているなんて思っていないが、「国葬」を止めさせるキャンペーンを張っているとも思えない。ましてや、「国葬」を止めれば、故安倍氏を追悼しないことになるとは、どうしてもつながらない。そして、この程度の発言しかできない教員にあきれ果てたのである。勿論彼女をバカにして悦に入っているわけでもない。どうにも言葉の接ぎ穂がなく、そのことに当惑してしまうのだ。「国語」の先生同士、話しが成り立たないのだ。授業開始のチャイムが救ってくれたけれど。皆さんはどうお考えだろうか。(2022.8.31.)

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八坂にて 即興詩