KEIKO KOMA Webサロン

未来への過ごし方の練習


「捨てられたんだから、電話なんかしなくていい。」母のたった一言が引き金となり、ついカッとなってしまいました。「この間も話して、わかったって云ったじゃない。」何度繰り返せば気が済むのでしょうか。過去と今が交錯する母の言葉に、一体私はどう言えばいいのでしょうか。つい感情が先立ち、一方的に責め口調となってしまうのです。「お前のその話し方はやめた方がいいよ。人に嫌われるよ。普通に話せば、私もそのまま普通に話せる。」母は自分の頭に浮かぶことを、そのまま話していると云います。「浮かぶことをいくら違うと云われても、浮かんでくるのは事実。それを否定されたら、何も話せなくなる。口をつぐむだけ。」母の言葉に、ハッと我に返りました。私は、頭ごなしに母をジャッジしていました。「ごめんね。」喧嘩をするために電話をかけたわけではありません。その後は、ただ母の言葉を聞いていました。母は未だに亡くなった父の健康のことを心配していました。父の心臓を気遣いながら、自分からは切り出さないそうです。もし父がそのことに触れたら、自分の考えを伝えようと思うと云います。そうだねと相槌を打ちながら、涙が溢れます。とても穏やかに、静かに語る母。あんなに感情の起伏が激しかった母は、一体どこにいったのでしょうか。そんな母が大嫌いだったのに、今は私が同じことをしています。私は、自分に欠けているものに気がつきました。「人に嫌われるよ。」本当にその通りです。母は自分の気持ちを伝えてくれている。それを受け止めればいい。「また、元旦に電話するね。」「ありがとう。」穏やかに電話を切りました。月一度の面会日が緩和されたらと願っていましたが、今は母が健やかに新しい年を迎えられますようにと願います。昨年は、自宅に帰って来た母とベッドの上で年末年始を迎えました。今年は、それぞれの年末年始です。どんな時も心豊かに生きる、未来への過ごし方の練習です。新しい年は、どなたにも訪れます。よい年でありますようにと願います。

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