未来に向かう生命
第1部の最初のピアノの音は、弦楽器の音に聞こえ不思議な感じでした。と同時に隣りの席の男の子が、激しく頭を振って体を揺さぶる振動と動きが気になり、目を閉じてもなかなか集中できません。やがてピアノが先生の音になると、長い長い歴史を生命で辿るようで涙が溢れます。ところが途中で意識が入り込むと、途端に頭が枠に嵌め込まれ締めつけられます。何とか戻ろうと必死になればなる程、隣りの男の子がまた気になり、瞬間に堕ちる怖さが分かりました。それでも美しく力強く未来に向かって流れ続ける生命の流れに乗って、第1部が終わりました。第2部はメッセージをお聞きしただけで涙が出ます。自分の中に見える映像があり、宇宙とつながる生命が分かったと思いきや、頭が完全なヘルメットを被ったかのように、ピタッと覆われ苦しくて堪りません。やっと天辺が抜けたかと思ったら、こめかみの両脇がキリキリと気持ち悪く、解釈しようとする事が違うと分かると、先程までの頭の気持ち悪さがスッとなくなると同時に、血流が勢いよく生命に流れ込むかのように全身が温かく、先生の音と宇宙と生命がひとつになったのです。先生のコンサートは、すべてが瞬時であり、同時です。未来に向かい生命のまま生きる経験をさせて頂き、ありがとうございます。