月光
月光
美しいプラチナ色の月が夕闇の空にひときわ輝いている。それだけのことなのに心が落ち着く。さっきから、どうもやる気が起こらず、やたらと疲労感が募るばかり。現状を打破して、なんとか先を創っていかねばならないのに、思いばかりが空回りして、自己否定の方向に意志が流れようとしている。でも、もうずいぶん高いところになってはいるが、月がわたしを支えてくれている。で、こうして文章を綴るのだ。
ああ、気が小さいわたしよ。心配性の自分よ。なにかに頼りたくて仕方がない性分よ。ふだんは、明るい表情と笑顔で、元気な行動で、ふるまっているが、ちょっと仕事が停滞したり、お金が少なくなったりすると、そのことが気になって仕方なくなるのだ。本を読んで、頭を働かせ、抜け出し口をみつけはするのだが……。夜寒を感じては、風邪気味を言い訳にしようと思ったりする。
週刊誌の「占い」によると、今年は「整理の年」で、来年は新たな運気の年、だとか。で、いまは執着を捨てて、どんどん手放せばいいとか。悪い習慣や癖は断ち切るべしと。しかし、それがなかなかできない弱い自分がいる。「助けて!」と月に叫びたくなる。
それにしてもあの人のことが気がかりだ。なんとか危機を脱出してほしいもの。わたし如きが心配するなんて、身のほど知らずとも言えるが、でも、願うところは同じだし、ともに大いなる愛の実現を庶幾していることもかわりない。師ではあるが、同志でもある。あの人の笑顔をみたい!あの人に会いたい!この月光は、きっとあの人も慰めていることだろう!(11/13)