新しく生まれ変わる
7月19日、三鷹 風のホールでの素晴らしいコンサートを有り難うございました。
このコンサートを心待ちにしていました。
「風のホール・・」と心に呟いただけで身体の中を爽やかな風が通り抜け、煌めきと、夏の香りがして、コンサート会場へ向かう暑さ厳しい道中も、心にたえずその爽やかな風と香りがあって、助けられました。会場に入ると、先生が撮影された白神山地、奥入瀬渓流のお写真が出迎えてくださり、一瞬にして涼しく爽やかな空間にいだかれてとても安らぎ、癒やされました。
コンサートでは、お写真から感じた、水の煌めき、香り、心地よい水飛沫、深い森のひんやりとした空気、爽やかな匂い・・が次々と現れて、心身に勢いよく飛び込んできました。さらに沢山の星達が親しげに接近して来て次々と飛び込んでくるのには驚きました。「えっお星様たち、誰・・?」と思いながらも、何だか嬉しくて、「ああ、みんな一緒」・・と感じ、そういうふうに感じられることが嬉しく、幸せで、暑さの疲れと冷房で変に冷えていた身体がどんどん元気になり、暑さでは無い、ぽかぽかした温かさが全身を巡り始めました。
昔、「私」は持て余すほど濃くて煮詰まっていて、重く、狭い枠の中で自分を守り苦しんでいました。人と係わるたびに人を傷つけ自分も苦しみ・・それが「私」でした。第一部のメッセージの冒頭で、「私(わたし)」という言葉をお聞きした時、その一連の過去の状態が瞬時にフラッシュバックし、びくっとしましたが、直ぐに先生の演奏に夢中になり、自然界から、未知の存在から、全ての存在が親しく、まるで「こんにちはー!」と言っているようにニコニコ微笑みながら身体に飛び込んできて、交流するうちに、「私」はすっかり変わっていることが分かり、今まで私と思っていたものは過去の残滓に過ぎないことも分かり、過去は木っ端のように砕け飛んで、無くなっていく爽快感を覚えました。
新たに経験した「私」は非常に軽く、透明で、輪郭が無く、自由に空間と交わり、飛翔し、他者と交流し溶け合い、他者との境や距離が無く、みんな一緒、みんなで一つ、です。かといって「私」の個性や色合いが無くなるのでは決してなく、「私」があることで周囲に違和したり邪魔したり傷つけ合うことが無く、「私」があることが全ての人を生かしていて、一人一人が、個性とその色合いを持ったまま、どんどん融合し、調和し、そうやって色とりどりの生命が融合し、一つになり、空間が美しく豊かになっていき・・と、夢のような素晴らしい世界、宇宙が展開していくのです。
昔の自分からしたら遠くて、不可能としか思えなかった、否、想像すら出来なかった素晴らしい世界が、まさに自分の心身の裡でどんどん展開する中で、「いのち一つ 愛」・・と言葉が何度も心に湧き上がり、自らの心身をとおして経験できることの尊さ、深い喜び、感謝にあふれました。
第二部では、「変化し続ける愛」とお聞きし、メッセージ文中でも「じっとひとつのところにとどまるようなことはありません。」とお聞きして、どこか愛を、輝かしい完成した一つの状態・・と捉えていたことが正されて、ドキッとする瞬間でした。更にメッセージの最後に「まずは「成長し続ける愛」を共に経験しましょう。」と仰ってくださったことが、「ああそうか、今のこの瞬間瞬間、先生は私達と共にいらっしゃる・・!」と、そのことがあらためてとても有り難くて、とても嬉しくて、深い安心と幸せに満たされました。「共に・・」というお言葉が、とても心に染みて、深く響き、広がり、それをずっと感じながら、演奏をお聴きしていました。そして「いのち一つ 愛」・・と、何度も心の中に湧き上がり、先生の演奏とその言葉が融合し、私の生命は沢山の生命と溶け合い、飛翔し、広がっていきました。
アンコールの演奏では、大いなる、超越的な、とても懐かしい「父」の存在を感じてなりませんでした。「お父さん!」と、胸の奥底からこみ上げてくる叫びのような、慟哭するエネルギーの中に飛び込みたい気持ちしかありませんでした。
そして最後に会場の全員で手拍子を打った時には、一人の人の両手が鳴る時には一つの音なのに、多くの人が集うとこれ程の響きのある音になること、それも共にコンサートを経験し、共に愛に満たされた人達が一緒に打つ手拍子からは、これほど勇気づけられたり、熱い気持ちがこみ上げるほどの音と響きが生まれることの不思議さ、神秘、有り難さ、温もりに、「いのち一つ 愛」・・を深く実感し、今まで感じたことのない感動をおぼえました。
7月11日の京都でのコンサートを経験してから、体調を崩す中、「私」というものが何か大きく変容していることを感じていましたが、何がどのように・・と表現出来ないものでした。このたびの風のホールでのコンサートの経験を経て、大きな変容は揺るぎない確信となり、さらにそれは決してとどまらずにどんどん成長していくものであることまでも経験出来て、これから展開していく未来に大いなる希望をいだくのです。
苦しんだり葛藤したりした過去の道のりは完全に終わり、本当に新しく生まれ変わり、想像もできなかった、高尚すぎて厳しい修行の果てに限られた人達が到達する境地くらいにしか思えなかった、それほどの経験を、コンサートという形で、楽しく、活気に溢れ、何の苦しみも無く、しかも孤独では無く、沢山の方達と共に分かち合い、共に経験し、共にジャンプし、変容していけることの尊さを、あらためて深く噛みしめ、感謝して先へ向かい続けます。
最後に先生が「戸惑わない!」と仰ったことが深く心に残っています。
強くなって、美しくなって、戸惑うことなく、無心に、まっすぐに、常にど真ん中へと向かい、生きていきます。
いつも本当に有り難うございます。