新しい宇宙
新しい年のはじまり、元旦の迎賓館コンサートから新しいはじまりでした。ラストのアリランのような音から、フッと何かが抜けたように頭の霧がはれ、合間でお話のあった呪いのことを考えました。
続く2日はコグリョカフェで頂いた詩の中にある最近自分でも自覚しつつある、見て反応することは遅いという表現があまりにぴったりで驚きました。いつもタイミングがあわせられないと感じていて、中心にいない自分の状態を改めて知る経験でした。頂いたコーヒーやスイーツと共に溶け合うような豊かな空間、豊かな時間でした。
京都コンサートの経験は本当に新しい時代なのだと痛感しました。音の1音1音に体が瞬間に反応し、瞬間の連続を経験しました。
胸から拡がる果てしないひろがりの中に過去から覆いかぶさっていたもののもとになる経験が炙り出されるようで、裁く人の意識とそれに怯えどんどん小さく閉じ込められていく自分の状態を経験し、裁かないで、閉じ込めないで、自由を奪わないでと叫び出したい衝動に駆られました。呪いのもとなのではないかと感じるいのち吸い取るような力に泣き叫ぶ自分がいた第一部でした。
第二部になるともう少し大きな覆いに抵抗している自分を感じました。人はいつから自由に生きることを許されなくなってしまったのでしょうかといつの間にか浮かぶ悲しみは第一部のように内側からは湧いてこず、外から染み入るように感情を介さず泣いているようでした。大きな愛に受け容れられ、解き放たれ、解放される呪いと呼べるような力に命満ちる歓びに世界がより透明な輝きに満ちて見えました。
愛の勝利、新しいはじまり、活気に満ちた新しい年のお正月はいつもと違う新しい輝き、新しい宇宙の誕生でした。ありがとうございました。