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憲法記念の日に新聞を読んで


朝日新聞の「憲法特集」を読んでいて、東大教授の石川健治さんへのインタビュウ記事が、一番わかりやすく腑に落ちた。伊藤博文以来の「立憲主義」の歴史が分かり、異質なものとの共存、外交による平和秩序の構築を目指すことこそ喫緊の課題であることをあらためて思う。戦争を解決の手段にしない強い意志の樹立を目指して、賢く生きねばならない。

また、「憲法の平和主義さえ変えれば安心できる」という単純な精神論の方が危険、と説く木村草太さんへのインタビュウも納得できた。さらに、「不戦条約」は1928年のパリ条約以来のものであり、「憲法9条」が最初でないことを知った江藤祥平さんの解説も分かりやすかった。

問題は、2項の「陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。」だろう。石川さんの解説のように、「その他の戦力」が軍産複合体の勢力のこととしたら、一番、考えねばならないところだろう。富国のための、殖産興業のための、経済力のための、「戦争」はやめるべきだ。わたしは、憲法をみんなで作り直したらいいと思うが、また、「自衛隊」も必要と思うが、政治家たちのご都合主義や、精神的な民族主義の台頭には、批判的でありたい。民族主義と民主主義は切り離せないという声があることは知っているが、両者の止揚こそが課題だと思っている。(2022.5.3.)

 

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結工房より