愛の世界
行くと決めた三鷹のコンサートですが、朝から仕事が立て込み慌てて会社を飛び出しました。駅で電車を待つ間、「早く、早く」と気が気でなく独り言を言っていたら、高麗さんが新幹線の中で走っているとの先生の話や、東北応用コースでも先生が仰っていた、頭の枠組みがあるからイラつくことを思い出し苦笑しました。分かっていながら時計を見ては、ギリギリしてしまいます。乗り換えの電車がタイミングよくきて、あとはバスのみと走ったら迎えに来てくれたかのように現れ、今回も奇跡的に開演前に座らせて頂けました。
第一部「精神的宇宙」とメッセージをお聴きする中、灰色に灰色との言葉が胸に響き渡ります。せっかく間に合いながら花粉症で鼻がつまっているせいか、集中することができません。口呼吸しているので、どこかボーッとしています。何てことだと集中しようとすればするほど逆に散漫になり、まだ三月に入ったばかりなのにひどい花粉症が恨めしくなります。その時、花粉症のせいにしている自分に気づきました。確かに、そのせいで辛いのですが毎年の事であります。それよりも、先生の働きはどんな状態であっても働きかけて下さっていること、ましてや自分が今ここに、この場にいることを、いながらにして忘れてしまっていると気づいたのです。ボンッと大きなピアノの音と共に、すっぽりと抜け出す事ができました。
第二部「愛の宇宙」聴いた瞬間に胸が躍ります。低い倍音が何度か繰り返される中、心を静める合図のように体に入ってきます。あとは何も覚えていません。自分がどこにいるのか分からなくなり目を開けますが、先生の姿が目に入ると安心して、また目を閉じます。どこにも力を入れなくていい、すべてを委ねられる安心の世界に戻ります。何もかもがひとつとなり、大きなうねりの中で愛の世界が立ち現れました。わなわなと震えが走りながら、ゆったりと寛ぎ自由な世界に身を委ねていました。これ以上言葉が見つからない世界を経験しました。ありがとうございます。