意識
昨日見た空は、地から湧き起るエネルギーのように何もかも突き上げるかのような雲に、思わず立ち止まり息をのみ見入りました。自分の傲慢さを見透かされたかのような光景に、思わずドキッとしました。夜は突然雨降る中、帰り道の暗がりの中で咲く芙蓉の蕾が、ふっと目に入りました。雨に濡れた大きな葉っぱの中で、とじられたピンクの蕾に引き寄せられます。誰が見るでなく、ただそこに在る姿、在り続ける姿を雨降る中見つめていました。様々な状況の中で、ふっとした感情や思い込みにより、ねじ曲がっていく自分の状態が見えます。毎朝の混雑した通勤時、舌打ちして心の中でののしり、苛立つ自分は何なのか。誰かに対してでなく、相手のいない行き場のない怒り、目の前の現象に囚われていく自分が、傲慢となって現れ浮き彫りになっていきます。自分の中に溜め込み、渦となって燻るもの。その負のエネルギーが、昨日見た雲と重なり、目の前の芙蓉の美しさと重なり合います。自分の生命の中にあるものと、ねじ曲がって意識化する頭のトロさ。トロいくせに、そのトロさで感じたものに塗り替えられていく頭の記憶の恐ろしさ。生命が先に感じたまま動き、言葉にしない限り、繰り返し嵌り続けると分かる今です。