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思い捨てたはずが……


中学時代の友が同じ町に住んでいるが、一昨年かれが入院したとき見舞って以来、今年はついに会ってなかったので、午前中覗きに行った。すると、かれはすっかり「老人」になっていて、無精ひげにどてらを羽織って、スポーツ番組を見ていた。ろくに会話もしない。昨日読んだ小説の話をしだすと、「いや、おれは時代小説しか読まないんだ。」と関心も示さない。確かに「歴史」にうるさく、観光地へ行ってはガイドと喧嘩しているとか。ひとの勝手だが、わたしは、もうかれのことを思い捨てようと思った。
ところが、先日の「高句麗伝説・大津」を勧めた若い知人から電話があったのだ。東京のOさんと、何度か勧誘の電話をしたのだが、返事もなかって、仕方ない、思い捨てようと思っていたのに。かれ曰く、「一度招待されていったときは、もう腰が抜けるくらいの変化を体感して、これはただものではない、と思っているのだが、いまは籠ってしまって、外へ出るのも「怖い」のだ。ただ、いつも気にかけてくれて感謝している。」と。観念が先行し、他者が信じられず、不安と恐怖の中にいるのだ。かわいそうだと思う前に叱り飛ばしたいくらいだが、指導なんてしたくない。甘えられても困る。ただ思い捨てられなくなった……。

最後になりましたが、この一年間、何かとありがとうございました。お陰で随分かしこくなれたと思います。来年も共に前進していきましょう。

 

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