山の魅力
高校の山岳部の金剛山登山の付き添いで、久しぶりに山歩きを楽しむ。と言って、5時間くらいの行程で、少し物足らない気がしたが、よく晴れた空から降り注ぐ光と、木々の緑の重なりと、さわやかな風がわたしの心と体を甦らせてくれたのがうれしかった。再起のよいきっかけになった。ただ、帰途、顧問の教員が打ち明けたことに心が陰る。かれは63歳だが、数年前の交通事故で、(もともと悪かった)頚椎に不具合が生じ、先日医者から、スポーツは控えるべしとの通告を受けたとか。かれが山に行けないなら、即山岳部の存続が危ぶまれるので、とても気がかりだ。いや、わたし自身のことではなく、高校のクラブ活動の一つとして山岳部がなくなることが残念でならない。意欲と精神と成長を育成する「山」の良さこそ、高校の課外授業の一つとして残したいからだ。かれの怪我(病気)の克服意欲にかけるしかないが……。