奇跡の二分

一体、何だったのでしょうか。憑き物が取れたかのように戻りました。会社でのどうにもならない位、地に吸い込まれるような無気力を超えた、自分の存在が無くなるような気持ち悪さがありました。ライブ配信は、なかなか繋がらず、やっと繋がったと思えば明日のコンサート動画でした。焦れば焦るほど、時間だけが無常に過ぎていく電車の中。コンサートに向かいながら、こんな絶望感は初めてです。

疲労困憊のまま、第二部から会場に入らせて頂きました。「心から愛へ」全身の緊張、張り付いたものが解けていきます。あたたかな日差しに包まれ、微睡むひと時は抗うものは何一つなく、ただただ幸せです。その後は小気味よい風が、颯爽と吹き抜けていく中に身体を任せていました。それでも先生が立ち去られた後、「あともう一押し、あともう少しだけ」と身体が欲し、声にならない声を上げていました。先生が戻って来て下さった時、全身で拍手したい気持ちでした。「あと二分」先生の声は、神の声に聴こえました。その二分は、完全に立ち戻る奇跡の二分でした。やっと、やっと戻れたのです。こんな経験は、初めてです。帰宅後は、ゆっくりお風呂に入り、体を温めました。これから、薬膳茶とのり弁当を頂きます。お願いしていてよかったと感謝します。ありがとうございます。