墨と器と和室
父が母にと、設計したお茶室と和室をお掃除し、高麗恵子さんの詩書と先生の器をおかせていただきました。お掃除をしている時、ある方のお顔が浮かび、お電話をすると、お越しいただけることになり、お菓子やお花を準備しました。人をお迎えすることが、静かにうれしく、お掃除するということも力まないで進んでいくはじめての感覚です。色んな和菓子をみて歩くのもたのしく、「心葉」という名前がついているお菓子に魅かれ買った時、職人さんの丁寧な接客と和紙で包む手際のよさに触れ、みおくられる最後まで気持ちよく、またいきたいなっと感じる方でした。高麗恵子さんの墨文字が場の流れをつくってくださって、いらっしゃった方が沢山の詩のなかから、「この川のほとりをずっと前からしってるんょ。」とおっしゃると、写真と詩がうきあがってきて、そこに誰かがいるようで、胸がふるえました。その詩は2011年に書かれた詩でしたが、まさに今のことで、みんなで驚きました。どの位置に座っても、誰からも水色の器のいてくださる空気のなかで、詩に出会う時を大切に人にお会いしていきます。高麗さんの一言から、機会をいただき、ありがとうございます。