包まれる音
何が、ものがなしいのでしょうか。昨日とは違う感情が、ひたひたと押し寄せる中、府中に向かいました。救いは、先生の音に包まれながら向かうことです。人身事故のあった京王線は、遅れていました。第二部に間に合うか否か、向かい風の中で走りながら、かなしい思いのままでした。ギリギリ先生の演奏直前に座らせて頂きました。パイプオルガンの音と同時に、涙が溢れます。なぜかは分かりません。涙があついというのも初めて知りました。ある瞬間、まるで違う世界に引き込まれていました。全く知らない、その世界に違和することなくいました。体中あたたかく、言葉にならない不思議な感覚に、ドキドキします。自分の体だけが手がかりです。第一部、第二部、先生のメッセージですら自分勝手な固定観念があったと気づきます。今もなお、ドキドキしています。