光の道

昨日目覚めた朝の空は、暗雲と青空の下から輝く黄金の光のあまりの壮大さに、ベランダで立ち尽くしていました。部屋から聞こえるニュースは、アメリカの中間選挙、日本ではハンマーで家族を殺人、中国では運行中のバスの運転手に暴行と、次々と耳に入るものが茶番劇のようにしか聞こえず、何が現実の世界なのか分からなくなる朝です。応用コースの会場に少し遅れて入り、先生のお姿とピアノの音に包まれる瞬間、何よりも心底安堵します。ピアノの音が突然大きな渦巻きとなり、台風のような勢力で身に纏わりつくものを吹き飛ばし演奏が終わりました。とても不思議な応用コースです。ノートをとるというより、先生の仰る言葉そのものを身に受けたいと切に願います。エチオピアコンサートの事は、涙が溢れて仕方がありません。世界各国、先生のコンサートに参加させて頂きましたが、生まれて初めて触れる異文化のエチオピア。メスケル広場のお話は、瞬時にあの時が蘇ります。私たちの会場と現地の方たちとの間にはフェンスがありました。誰もがこの時を待ちわびていた熱いエネルギーがフェンスを無きものにし、気づいたら大勢の方たちが私を取り巻き、写した写真は輝く笑顔、生命はひとつ。ラストに先生が花道を歩かれる時に沸き起こった「さいとう」の左側から押し寄せる、現地の方たちのエネルギーの声が、今でも武者震いとなり瞬時に蘇るのです。「天命」後にも先にもあの感動は、生涯忘れられないコンサートです。一本に通じる光の道が、昨夜初めて見えました。何があっても、未来に向かって生きること。今、自分が生きている現実に流されることなく、１つ１つしっかりと生きていきます。ありがとうございます。