余計なもの

歩きながら、第一部のメッセージが耳に入り驚きました。「楽して楽しく」何かを想像していたわけではありませんが、意外な言葉でした。ですが、「緊張体質から抜けられない」と続き、「全身の力を抜いて」と宮本武蔵の五輪書に続き、正にその通りですと頷くばかりです。ピアノの音は、根底から縦に揺さぶるように全身に響き渡ります。体に余計な力が入ってしまうことで、変に力んでしまうことに最近気づいた矢先でした。歩きながら、ピアノの音に包まれながら、何をそんなに頑張ってきたのだろうと、泣きたくても泣けない思いでした。あまりにも色々なものが詰まりすぎていて、どうしていいか分からない感じです。とてもじゃないけれど、笑顔なんて生まれるわけもありません。風を受けながら、足早に会場に向かいました。第二部を会場で聞かせて頂きました。海の中にいるようです。それは、母の胎内の中のように包まれていました。突然、大きな衝撃を受けたかと思ったら、大宇宙にいました。これが、人間の本質なのかと身を任せていました。言葉も何もなく、命は知っていました。今までいた世界が、まるで別の世界だったと分かりました。先生、ありがとうございます。