仙台コンサートより
北上に降り立ち、北上川の畔を初めて歩いた時に「鴨緑江」と想われたのを思い出しました。高句麗の色濃い、その風土とその清らかな地にお生まれになった先生の奥様のことを、実際にお会いしたことはないですが、心に想いました。コンサートチラシの桜が、北上の桜と重なり、本日の演奏の音とも重なります。「さくらなかりせば」少し前までは、奥様お一人のことと考えておりましたが、この言葉には沢山の今まで生きてきた女の涙も含まれると今改めまして感じるところです。今年の桜は、ウクライナのことでなのか、自分にはあまり美しさが心に映りませんでした。それでも早春に咲く桜の輝きは、心を天空に放つような安らぎがあります。世界中の沢山の方が共に感じられますようにと想います。
ありがとうございます。
田嶋利江子