三鷹にて
道行き声をかけた方は、私にとても縁を感じたとのことで、ご自身が所属する「光」の会のような所にしきりに誘いました。断ると駅まで同行することになり、道すがら、私は幸せだが、貴方も勿論そうですねと尋ねられました。しかし、私は否定をしました。理由を問われて出た言葉は、「女が実力を発揮できる社会じゃないから」でした。自分でもこんなことを言うとは思いませんでした。自分が今いる社会と、その中で紛れもなく生きている一人であることも改めて認識させられました。幸せは「人それぞれの能力を発揮」し、100%+でその人であることと感じてはあります。ずっとそうなろうと気持ちとしてありました。しかし、最近は何か腑の抜けた気力のなさを否めませんでした。昨夜となってしまいましたが、三鷹でのコンサートでは、緑に囲まれた中、馬に乗っているのか、甲冑をまとっているような勇ましい感覚が手の指、足の指先に蘇る感がありました。自分では私らしいと感じられた感覚でした。誰もが経験ある、深い森林の中で木々とも空気とも一体となり、木漏れ日の中、一歩一歩歩いているような清々しい感覚です。コンサートでは、一人ひとりが自分を取り戻し、本当の自分の姿がそこにあることを改めて理解しました。
ありがとうございます。
田嶋利江子