デジタル時代
今日から学校の授業が始まったが、何が驚いたと言って、「出席簿」がなくなったことだ。もうタブレットのアプリを使ってのデジタル化になってしまったのだ。いきなりタブレットを貸与され、「これからはこれでやっていきます。」と言われても戸惑うばかり。「紙」は駆除され、「デジタル」一色になっていく。幸い仲間や若い教員が親切に教えてくれ、なんとかタブレット持参の授業をやってきたのだが、なにか気分がすぐれない。
また、新卒の若い教員などは、もう大学時代からオンライン・デジタル一色で、「紙」は使ったことがないと言う。レポートもPCで提出し、授業でもノートは取らず、タブレットで済ませた。だから機器の利用の上手なこと。彼が親切にしてくれればくれるほど、「老兵は去るのみ」かな、とため息をつく。
さらに、例年のように、これから「言葉の学び」を通して、よい世の中を創っていこう、と言いにくかったこと。地球環境の危機、資本主義の限界、不況と格差の拡大、少子高齢化問題、パンデミックに自然災害、そして戦争……、とても未来に希望が持てない状況を思えば、気軽に声もかけられなかった。
デジタル社会についていくのが大変だ。若い人から見れば、面倒くさい存在だろうが、なんとか活用し、新しい世の中で、やかり「言葉」が大切であることを首唱し続けていこうと思う。(2022.4.11.)