コンサートでの在り方

先生の演奏が、まるで変ったとよく分かる昨夜のコンサートでした。個人の云々という、ちっぽけな世界のままでいる次元ではなく、そこに留まっていたら吹き飛ばされるような、正に「Great」の世界です。メッセージも集中してお聴きしないと、お聴きしているうちからこぼれ落ちていきます。何もかも身を正して臨みました。まるで自分の中のごちゃごちゃなものを、明確に整理してくださるかのようなリズムが鳴り響きます。それは、切れ味のよさで全身に響き渡ります。これは一体何なのでしょうか。突然、ある一音が腰に飛び込んできました。その瞬間から、支える腰がぐんと伸び姿勢が変わると同時に、全身に入ってくる音の体感がまるで変り第一部が終りました。「聖域」の言葉が蘇ります。第二部は「自由、自律」です。「自律」とお聴きし、何としても掴みたいと臨みました。まるで何もない世界です。これは一体どうしたことかと思うくらい、何もありません。「確かなことを分かること」とのメッセージが蘇ります。不確かなことのままでいるから、色々とごちゃごちゃ残るのだと気づきました。「確かなことを分かること」とは、こういうことなのかと体験しました。アンコールでの一音が、突然心臓に飛び込んできました。その衝撃と驚きでコンサートが終りました。今までにないコンサートでの分かり方を経験させて頂きました。ありがとうございます。