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クリスマスイブの朝


「このベッドは嫌だ。頭の上に箱がある。鬱陶しくて堪らない」心底嫌そうに頭を振り解く母。「ないよ、どこにも。頭を下げて寝たらいいんじゃない?」ベッドを見て枕を下に下げました。「お前も一緒。ここの人間と同じことを云う」車椅子に座った母が嫌そうに私の顔を見て云います。「でもさ、無いんだよな。ほら、触ってご覧」母の手を取り、ベッドの上を触ってもらうと黙りました。先日の面会でのことを考えています。言葉に反応して会話していた私は、母の真意がわかっていなかったことに気がつきました。それどころか、母とはもう普通に会話することができないのかと悲しくなったのです。でも、普通って何だろうと自分に問うていました。今まで母と会話していたことが普通なのか。であるならば、私は母とどれ位心が通じていたのか。「頭の上の箱」それは、抑圧された息苦しさ、母の叫びでした。「家に帰りたい」とずっと云い続けていた母は、「新しくできたいい施設があるから、そっちに行けないか聞いてみて」と云いました。「空きがあるか聞いてみるね」私はそう答え帰ってきました。その後にお聴きした先生のお話の「差」と「違い」は身に沁みました。世間でいう普通の会話を軸に考えたら、母の世界は違う世界です。ですが「差」と考えたら、まるで異なったものに変わりました。何が普通なのかと問うたことで、更に先生のお話を直後にお聴きできたことがありがたいです。何を軸とするかによって、あらゆる対立を生み出していく。本当にその通りです。私は母と対立していました。常に自分に問われています。今日はクリスマスイブ、三鷹でのコンサートです。先生が復活された特別な日、「24日が新年だね」高麗さんからのお知らせで拝見しました。静かな雨が降る朝です。コンサートをよろしくお願いいたします。

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