“オーディション”
俳優のSは、若い時、100回オーディションを受け、100回落ちた経験があるそうな。(昨夜のTV)今日のわたしは、まさにオーディションに臨む若きタレントであった。
久しぶりに明石海峡を通り、明石の伊川谷の精神科の病院に行き、リハビリテーション部の作業療法士の先生二人に、(仲介役の教え子も同席)自分が長年実践してきた“もう一つの国語の学び”を取り入れてほしいと熱弁をふるってくる。自分でもあきれるほどよくしゃべり、素直に希望を述べた。「言葉」の重要さ、「国語」の可能性、「声」への注目など、コージブスキーやカール・ロジャーズの「知」に触れながら、わがエクササイズを通して、人々に勇気と元気と気づきを与えうると。「とても治療に役立ちそう。」「まず私が受講したい。」と二人の先生が言い、「久しぶりに面白い話を聞いた。」と仲介者が笑う。あっという間の50分だった。デイケアに来ていたたくさんの人もいなくなっていた。
自分のやりたいこと、売り込みたいことを、目一杯話してしまった。仲介者が止めなければ、まだまだ話していただろう。“オーディション”の合否はともかく、相手が興味を持ってくれたことだけは確信できた。まるで20代のタレントの気分。帰路の明石海峡が輝いて見えた。(2022.5.9.)