そのままの経験
北京の高句麗伝説、まさか紫禁城で行われていたとは知らず、あまりの衝撃的なダイナマイトを投げ込んだかのような場の緊迫感に驚きました。なんとも生々しい感じは母に縁があるからかなんなのかと感じていました。
馬頭琴の音色は心深くに渦を巻くようで、陰謀と時の流れが混ざり合い、ずっと波に揺られているような感じがしました。誰も信じてはなりませぬと固く閉ざされた心にそっと寄り添う存在の力を感じました。
東明王様のテロップの流れる演奏はやはり体中に神気がみなぎるようで、天とひとつになる思考清々しく浮遊するような空間の中にありました。続く演奏に光の只中にあるようなハレーションを起こしたような光に私には高句麗の父が存在をあらわされたかにみえました。いのちのもとなるもののようであり、この巻物が解けた世界がこれから生きる世界と、2つの世界を内に内在し、なんとも不思議な感覚でした。
その余韻からの魂の語りは、なぜか懐かしいような高麗さんへの親しみを感じ、王をお迎えしようと日本に辿り着いた魂の沸き立つような想い、無念な想いを身に感じました。本当にひとつひとつ薄皮をむくような経験の数々に私一人に連なる魂を内に感じます。ありがとうございました。