すべては一つ
何もかもが一つとなる高句麗伝説でした。光を受け、風を感じ、東明王様と同じ空間にいました。戦い方も、まるで高句麗人になったかのように、その場を共にしました。圧倒的存在の好太王様の登場に息を飲みながらも、やはりその戦い方を、高句麗軍団と共にいるかのようです。後には何もなく、爽やかでスコンと冴え渡る青空のようです。そう、何もなくなってしまったのです。アンコールの先生のクラリネットは、いつもは高麗さんのお父様の詩と共に、深く心に沁み入り涙ぐむのですが、あまりにも明るくカラッと響き渡る音色でした。何もかもが変わったのだと分かりました。一貫して吹いていた、何もない風が吹き抜けます。
外に出れば、夜風が気持ちよく体を包み込み現実に起こっているのだと教えてくれます。夜空を見上げれば、生まれたての赤ちゃんのような三日月がかかっていました。「新 生命」高麗さんの声が蘇ります。これ以上の人生の経験はあるのでしょうか。ありがとうございます。