KEIKO KOMA Webサロン

「際に立つ」


幼少時代に虐待を受けて不登校になり、市の支援を得て生活保護を受給されて暮す、27歳の双子の女性がいる。どういうわけか、2年以上前から、通塾し続けている。唯一、心休まる所とのことであるが、このままでいいとも言えないので、今年の抱負ついて話し合った。
学校にろくに通ってなかったという負い目と、他人への不信と怖れとで、どうにも一歩踏み出せないでいるのだ。兄や妹は、能天気に、今の生活を楽しんでいるそうだが、どうもそれも違うように感じるというのだ。そして、彼女たちの一番のネックは、自分に自信が持てないでいるということだ。そして、今日改めて、わたしはその問題の根の深さに考え込んでしまった。どうしたら、彼女たちに意欲と自信を持たせられるだろうかと。
テロリストか海賊になるしかないソマリアの地で、脱過激化に取り組む永井陽右さんという若者のことを今日の新聞記事で知った。「人々の気持ちを尊重しつつ、少しでもうまくやっていけそうな方法を模索するしかありません。」と彼は言う。分かり合う難しさから逃げないということだ。
彼女とテロリストたちを、もちろん同一視はしていない。しかし、他者を認め、尊重し、信頼を築いていくことに関しては、彼女たちもそうであらねばならない。そのサポートはできるかもしれないが、彼女たちが「際に立つ」しかないだろう。彼女たちの苦難が分かればわかるほど、いつまでもそこにいないで、新しいことを目指して行動していくしかないだろう。そして、その支援をするためにも、わたしもますます精進するしかないのだ。わたしも「際に立つ」しかないのだ。

 

 

 

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