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「矢先」


何か始めようとする、ちょうどそのとき。「帰りかけた矢先に声を掛けられた。」つまり、直前の意味で使うのが普通だが、この頃は、「出かけた矢先に、用事を思い出した。」と、直後の意味で使う人が多くなり、受け止め方の難しい言葉になっているとのこと。
(毎日新聞)

受け止め方が難しいのは、普段の会話や説明でも同じだろう。結局は、本音で話していないからだろうし、いい加減な半可通な知識でしゃべっているからだろう。また、相手の文脈が読めず、自分の思いだけで騒いでいるだけだろう。ゼレンスキー氏の演説を聞く前から、問題をあげつらっている報道が目に付く。先ずは聴いてみようじゃないか。

かく言うわたしも、相手の言葉を受け止めきれず、誤解し、かってに避けていた人が、わざわざ訪ねてきて、ことの打開策について、訥々と語るのを経験して、戸惑ってしまった。すぐに極端なことを言い、決めつけ、寛容な心情が見えない人が、実は、言葉力の弱さを是正したくて、わたしと話したがっていたらしいのだ。わたしと話していると、心が広くなるとか。だから、何とかわたしの力になりたいらしいのだ。なら、「受け止め方の難しい言葉」を使うなよ、と言ってやりたかったが、その前に自分のかれへの嫌悪感が恨めしかった。

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