「手を抜かないで」
「手を抜かないで仕事をしてさえいれば、きっと読者は待っていてくれるだろう。」山本周五郎の励ましの言葉だと、沢木耕太郎が『旅のつばくろ』(随筆集)に記しているのを読んだ。もうじっとしていても汗がにじんでくる酷暑の中、今日から学校の2学期が始まった。職員の誰かに陽性反応があったとか、「コロナ」が近づいてきている。もう真面目にやってられるかという気持ちにもなるし、気持ちよく寝てしまった生徒を起こす気もない。でも、コツコツやって、精いっぱい行動していかねばならない、という気に車中の読書で思い返す。沢木耕太郎のような随筆集が書けたら! 山本周五郎のような優しい視座の文章が書けたら! いや文章だけでなく、教育についても、人付き合いにおいても、そうありたいものだ。暑さとコロナに注意しながら、「手を抜かない」ようにしましょう。