「好きなこと」
以前から先生が言われていた、自分のやりたいこと、自分の好きなことを書き出すこと。それは確かに何度もやってきたが……。今日は気持ちが腐って仕方ないので、わたしの「フロー体験」が起こるときを、語ってみたい。独善の極みかもしれないが……。
〇 生徒とのやり取りがあって、うまく授業が展開できている、と自覚したとき。生徒が考えていることが分かったとき。「ああ、そうか!」なんて声が聞こえたとき。生徒が信頼してくれているのが分かり、こちらも素直な気持ちで語り合えていることは、うれしい。
〇 詩や文章を書いていると、ついつい時間を忘れてしまう。そして、その文章を読み上げ、人が受け止めてくれているのが分かったとき、もう天下を取ったような気分になる。悔しかったらやってみろと描いてみろ、言いたくなる。
〇 本を読んでいて、素晴らしい表現や、心にしむ叙述の出会うと、ああ生きていてよかった!と思う。映画やTVでもそういうことはあるが、言語表現の深みと滋味に触れるほど愉快なことはない。
〇 山を歩いていて、その辺の「気」が清澄になり、重層になり、世俗とは違う呼吸ができるとき。風が気持ちが良い稜線を行き、未知がずうと続いていると、命が伸びたような気分になる。木の音が聞こえたり、星のささやきが聞こえたりする瞬間もある。
〇 民謡の美しい旋律、うまい言い回し、声の響きに出会うと、いっぺんに田舎が好きになるし、「暮らし」の大切さを感じる。また、なにかの集いで、その人ならではの歌声に触れたとき、自分もうまく唄えたとき。「音痴」を越えられる喜び。
〇 いろいろ苦境にあっても、うまくいかないことが連続しても、「いだき」という支えがあると思えること。なにも間違ったことはしていないと思えるので。